星が原あおまんじゅうの森

星が原あおまんじゅうの森 岩岡ヒサエ
朝日新聞出版
BookLive! BookLive! 432円

作品解説

『星が原あおまんじゅうの森』(ほしがはらあおまんじゅうのもり)は岩岡ヒサエによるファンタジー漫画。『ネムキ』(朝日新聞出版)にて連載されていた。単行本全5巻。平成22年度(第14回)文化庁メディア芸術祭最終選考候補作品。

星が原あおまんじゅうの森 出典:Wikipedia

読者レビュー

「星が原あおまんじゅうの森」のレビュー
総合評価:5つ星のうち 4.6
5つ星のうち 4.6(amazonより)

5つ星のうち 5.0

とらわれた存在たち

ネムキで連載中の,ファンタジー?です。出てくるのはニワトリとか精霊のようなものとか,岩岡ヒサエらしいキャラクターが多いです。

この作家のおはなしは全体的にほのぼのなんですが,所々にどきっとするくらいの悪意が出てきます。そういう心のどろっとしたものまで描ける作家というのは貴重かなと。今回のも絵柄や一個ずつのおはなしはほのぼのですが,裏側には複雑な想いがからみついてます。

買ったらカバーを外してみてください。本体の装丁も素敵なので。さりげなく振られた鈴蘭のロゴが深いです。

投稿者:cozaic 投稿日:2009年12月14日

5つ星のうち 5.0

精霊の棲む森

近未来的な人工物に囲まれた「土星マンション」と対になるような、自然に溢れた漫画「星が原あおまんじゅうの森」。
住宅街の一角に茂る雑木林の奥に暮らす、蒼一と不思議な精霊たち。彼らが織り成す優しさに溢れたお話です。森が舞台のファンタジーって何となく西洋のイメージがあったけど、植物やモノに精霊が宿るというのは日本的な趣を感じさせる。なんだか懐かしい。

最初はオムニバスのような展開で、岩岡ヒサエらしいコミカルなキャラクターとハートフルなエピソードに癒される。特に小学生の洋平と小石の精霊がかわいらしいです。
しかし、途中に挟まれる大きな物語のカケラを拾っていくと、森の記憶や蒼一の過去と繋がり、次第に悲しみも浮かび上がってくる。開発によって森がなくなるというような話は過去に幾つもあったと思うが、相手が風だというのがまた、何とも複雑だなぁ。最初はかわいらしい設定だと思えた精霊のスタンプカードも、埋まっていくことを素直に喜んでいいのか、少し考えさせられる。果たして科子が蒼一に森を委ねたことは、仕方のないことでもあるけれど、やっぱり人間の蒼一にとっては酷だったのではないか。だからって、野分が正しいってわけでもないんだけど。
人間、動物、精霊、神様、森羅万象それぞれの生命の運命。今後どうなるのか楽しみだ。

期待以上におもしろかった。オマケ漫画もおもしろい。そしてなんてったって表紙が素晴らしい。「土星マンション」じゃ、この深い緑は描かれないもんなぁ。
というわけで、お気に入りがまた増えました。(眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)ってなってるけど、個人的には(のんびりした休日の朝の素敵な話コミックス)って感じです。是非手にとって、素敵な時間をお過ごしください。

投稿者:こおろぎ 投稿日:2009年12月10日

5つ星のうち 5.0

暖かい風が森を育む

奇妙な話に可愛らしい絵柄で初めはホラー?なのかな?どんな話なのかな?と思われるでしょうがハートフルなファンタジーです。

岩岡さんの漫画はどれもキャラが可愛らしいのとその見た目に反してわりとシビアでリアルな展開を見せて行くのが魅力ですね。
ファンタジーによくある魔法みたいなものは出てこないんですけど八百万の神と言うのですかね?永年生きて来た物に命が宿りその者たちと会話する能力を持つごくごく普通の青年の物語です。

しかし初めのうちはそんなホノボノとした流れですが後半からはそんな主人公たちの秘密や森を襲う危機なども描かれて行きます。

怒涛の展開やドラマチックな設定など重厚な展開に乞うご期待!などとは私は言えませんが日々の暮らしの中にある大切な何かや心の交流など人間を描いたら見事な作者ですのでそういう暖かい気持ちになりたいと感じたら是非ともお手に取ってみて下さい。
そして人間の負の感情もやはりうまい具合に描いてて時折怖くもなります。

きっと満足される筈です。
土星マンションが有名な作者ですがこちらもオススメしますよ。

投稿者:トラトラ丸 投稿日:2015年2月11日