がじぇっと

がじぇっと 衛藤ヒロユキ
マッグガーデン
BookLive! BookLive! 432円

作品解説

『がじぇっと』は、衛藤ヒロユキによる日本の漫画作品。『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン)にて、2002年7月号から2005年4月号まで連載された。単行本は全3巻。中学生同士の恋を中心に「はっきりとしない、なんだかよく分らないモノ」・「成長する機械」であるビビリアンの謎を追う展開を絡めた作品。

がじぇっと 出典:Wikipedia

読者レビュー

「がじぇっと」のレビュー
総合評価:5つ星のうち 4.5
5つ星のうち 4.5(amazonより)

5つ星のうち 5.0

ギャグと恋と魔法のヒロユキワールド

 衛藤ヒロユキは、昔『ドラクエ四コマ劇場』で独特のギャグを披露していた。本作は、そのゲーム好きな作者が、キカイへの想いを込めて描いたものである。『グルグル』は魔法と魔物の世界の話だが、これは現代日本(東京)を舞台としている。このように科学や経済が行き過ぎるほど発達してしまった社会で、日常性を保ちつつ不思議な話を描くのは難しいと思うのだが、本作はそれを見事に成し遂げている。そして、月刊誌だけあって絵が丁寧である。6ページの教室の後ろの黒板などは芸が細かい。

 ストーリーは、中学一年生の少年の日常から始まる。しかし、そこにも現代的な問題が隠されているのだ。第一話の表紙で、周一はこう述べている。「だんだん自分にはわからなくなる 今この世界はどっちのモードなのかと」そしてその直後には、「まあ実際人間にはあまり興味なかったんだよね 自分でもこれじゃヤバいなあと感じてはいたけど」という独白がある。つまり、彼はゲームやインターネットなどのヴァーチャル・リアリティに浸っていて、現実感を失いそうになっていたのだ。

 だが周一は、タレちゃんに恋をすることで、人間関係に興味を持つ。これだけでは普通のジュヴナイル・ストーリーであるが、本作では、そこからまた「がじぇっと」というファンタジーに入っていくのだ。では結局、現実には目覚めないかと思う人もいるだろう。それは作品のラストで「がじぇっと」が消えることによりなされる。しかし中学生たちにはファンタジーが必要なのだ。本作でも現実が描かれているが、それはいじめ、ひきこもり、失恋、嫉妬という辛いものである。その辛さ、苦しさが「がじぇっと」を生み出したのだ。

 それにしても、本作は登場人物が多く、からみあう人間関係がよくできている。そして一人一人の悩みがはっきり伝わってくる。ぜひ少年少女たちに薦めたい漫画である。

投稿者:景欧ボーイ 投稿日:2007年1月24日

5つ星のうち 4.0

待望の新作!

 衛藤ヒロユキを初めて知ったのはドラクエ4コマ、前作もファンタジーゲームのテイストを多く含んだ『魔法陣グルグル』ということで、次にどんな漫画を描いてくれるのか楽しみ半分、不安半分といったところでしたがこの作品は結構イイです。機械の扱いの得意な主人公の周一とヒロインのタレちゃんとの恋物語にビビリアンという斬新なアイデアを絡めており、このビビリアンがどういった存在なのかも含めなかなか先の楽しみな展開になっています。
 4コマ時代はギャグ一辺倒でしたが、グルグルを経て衛藤ヒロユキのもう一つの魅力となったハートフルなどこか絵本を読んでいるかのような絵とストーリーは今作でも十分に味わえます。かと言って、そればかりが前面に押し出されているわけではなく、キタキタおやじほどの突拍子もないものではありませんが、ギャグも盛り込まれており面白い作品に仕上がっています。衛藤ファンなら買って間違いなしの一冊です。

投稿者:目空ウロコ 投稿日:2004年6月21日

5つ星のうち 5.0

がじぇっとがじぇっと

衛藤ヒロユキの世界は現代日本を舞台にしてもその魅力を衰えさせない。少年の恋、思春期の息遣い、謎に満ちた未知の存在、世界にはあなたが思うよりずっと変で不思議なモノが潜んでいる。探せば触れる距離に。さて衛藤ヒロユキの作品と言ってもギャグは控え目。一応舞台が現代なので仕方ないかな?任天堂のMOTHERというゲームが好きな人には、通ずるモノがあると思っていただけるのでは無いだろうか。不思議なモノに触って行く感じ、人に触れていく感じ。温かくも、大人になったら忘れてしまいそうな、夕方の虹のような気持ち。そんなマンガ。

投稿者:エアリーズ 投稿日:2007年2月26日